今年の3月上場予定でしたが、残念なことに2023年の上場中止第一号となったノイルイミューン・バイオテックの再登場です。3ヶ月経ての上場ですが、6月出直し上場が既定路線だった気がしますね。

上場延期の理由は「金融機関の破綻」等で、市場の動向が不安だったためでした。結果的には3月のIPOは地合い絶好調だったので延期はマイナスの判断だっと言えそうです。

ノイルイミューン・バイオテック(4893)のIPO新規上場情報

事業内容は「CAR-T細胞療法を主とした新規がん免疫療法の開発」です。

想定価格は720円。主幹事はSMBC日興証券です。
吸収金額が想定価格ベースで29.9億円で、東証グロース上場の中型IPOです。

3ヶ月しか経っていませんが、出直し案件ということで前回との比較をしておきたいと思います。

「前回予定時のIPO情報」
ノイルイミューン・バイオテック(4893)のIPO新規上場情報(3月上場予定時)
前回→今回

  • 想定価格:720円→720円
  • 公募数:7,850,000→3,623,000株(大幅削減)
  • 売出数は共に0

前回よりも規模は大幅に減っているように見えますが、

国内募集株式数 628,000 株→国内募集株式数 1,539,800 株

と変更されており、前回は海外向けにたくさんあったのですが海外需要が見込めないのか?国内募集の数が大幅に増えています。このあたりは見た目の変更だけみて騙されないようにしましょう。前回の上場中止理由が海外での金融不安でしたので、その影響は大きくIPOの需要観測を見直して登場しています。今回の上場のほうが国内的には公募株の希少性は薄れていますね。


前回も紹介していると思いますが、再度、銘柄の横顔も見ていきます。

メインとなる「CAR-T細胞療法」ですが、自分の体が持っている免疫細胞のT細胞を取り出して、増殖。その増殖した細胞を投与することでがんを退治して貰う方法です。

がんの治療法には様々なものがありますが、特に免疫細胞をどうにかして投薬治療で少しでもがんを抑えると言う方法は盛んにバイオベンチャーで行われているようです。株式投資型クラウドファンディングなどでも似たような治療法に取り組んでいる案件があったと思います。

3月の上場時でも赤字バイオ案件でギャンブル案件と紹介していると思いますが、3ヶ月経ったところで評価は変わりません。恐らく微妙評価という判断になりそうです。

結局遅らせた6月上場でも過密スケジュールの中での上場、海外配分を減らしている状況を見られると国内でも人気が薄くなりそうで、ちょっと前途多難な状況での船出になりそうな予感です。

2度の上場延期は厳しいでしょうから、主幹事SMBC日興証券が需給をみて、どのあたりの仮条件に設定するかで最終BBスタンスも変わりそうですね。

ノイルイミューン・バイオテック(4893)のIPO新規上場情報

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