6月30日の最終日には一気に3社同時上場となりました。
こちらは小売業セクターですが、ネット活用系で新規性は感じられそうです。

クラダシ(5884)のIPO新規上場情報

事業内容は「ソーシャルグッドマーケット『Kuradashi』の企画・制作・運営」となっています。フードロス削減を目指すショッピングサイトで食の流通をウェブの力で変えようとする企業ですね。社名のカタカナ4文字が如何にも感を感じますね。

想定価格は500円。主幹事は大和証券です。
吸収金額が想定価格ベースで18.9億円で、東証グロース上場の中型IPOです。

想定価格がワンコイン価格で買いやすさが目立ちますね。公募売出総計で33,000枚もありますので広く浅く小遣い案件いなれるか?が焦点でしょうか?

ビジネスモデルは至って分かりやすいですね。今までの食品業界の流通構造で、破棄されるようになっていたものを安価で再流通するという手法です。これをウェブやアプリの力で、よりよいサービスにして活用されることに注力しています。事業目的も良いし、分かりやすさからも期待されそうです。

クラダシは自分たちのことを1.5次流通と呼んで新たな価値創造と確立することを考えていますね。食品業界ではいわゆる中古品の2次流通が存在しません。これは食品は腐る(消化しないと無価値になる)ものだから仕方のないところで、それでも無駄にしているものをどうにかしたいとなると、1.5次流通のような新しい考え方が必要になります。

多くの食品会社とパートナーになっているのも特徴です。食品業界でもフードロスへの取り組みは重要なテーマとなっており、自社でするよりも専門の会社とパートナーを組んで新たな流通を作る方がメリットがあるでしょう。クラダシが絡んでいるか分かりませんが、各分野で規格外品や流通で溢れ出た品が、別の形で流通しているのを近年良く見るようになったと思います。

業績に目を向けると売上は順調に伸びているものの、利益は大きく赤字拡大状況です。積極宣伝活動による費用が響いて赤字になっているようで、上場後は認知度アップよりも効率的な広告宣伝活動へシフトするようです。一先ず上場することによる認知度アップはメリットになりそうですね。

上場するまで個人的にはサービスを知りませんでしたが、サービスサイトを見たところ人気の高いキーワードはチョコなどのお菓子系、珈琲、レトルト食品などが多いです。今のところは日持ちする系で普段食べれないものを安価で手に入れて無駄にしないというスタイルが多いですね。

赤字のグラフが目立つので、ちゃんと黒字化して成長するのかどうか?の見極めが大切になります。ベンチャー企業的にはとにかく売上が大事という場合が多いですので、そこは評価されてそこそこの初値予想が広まりそうですが、上場ラッシュ中で強弱分かれるとすると初値は微妙な部分を含んでいますね。

クラダシ(5884)のIPO新規上場情報

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