SBI証券主幹事のIPOが2025年に早くも登場です。漢字六文字の会社でなかなかお固い感じですが、M&A系のグロース上場企業ですね。

技術承継機構(319A)のIPO新規上場情報

コーポレートロゴが見当たらないのですが、社名の漢字がロゴ感覚なのかもしれません。ホームページでチームの紹介をみると「筑波大学附属駒場中高等学校卒業」と学歴エリートがアピールされてますね。

想定価格は1,970円。主幹事はSBI証券です。
吸収金額が想定価格ベースで32.9億円で、東証グロース上場の中型IPOです。

目論見書をざっくりと見ていきましょう。

まずはビジネス概要です。「製造業の技術の継承」がミッションで、主にM&Aなどを活用して適切な企業活動継続や、技術がなくならないように頑張っています。今や製造業の後継者問題などは社会問題の1つで、M&A系の企業の活躍は目覚ましいものがあります。

創業来の10社のM&Aの実行実績が一覧で載っています。会社の事業内容を端的に表すものとして大事な部分と言えそうです。これらがグループ会社の中に入っていますが、非常に多様となっており、書いているように顧客業界の変動に左右されにくいイメージはありますね。

競争優位性の部分で独自ポジショニングの部分を紹介しています。対比として「PEファンド」「事業会社」と比べています。比較対象に比べて良いように評価していますが、ここはポジショニングの差が出ているだけで、それぞれのスタイルでそれぞれの良い部分がありますので、何とも言えないでしょう。結果として譲渡先として「技術継承機構」が選ばれるかは、これまでの実績であったり、既に譲渡された会社がしっかりと生き残っているかで考えられそうですね。

業績です。成長途上にあるイメージはありますね。M&Aはまだまだ社会的に必要性が高く伸び盛りに見える産業です。IPOの業種としては比較的受け入れやすいでしょう。ただし、こちらはセクターが「金属製品」となかなか地味なセクターに属しています。M&Aでも得意部分が「金属加工系」となると地味系・斜陽産業系と見られる可能性もあるので注意です。

SBI証券主幹事のIPOが2月という年初に近いタイミングで登場というのは注目です。2月IPOは閑散時期になって比較的初値が伸びやすいイメージはあるので、ここはIPOチャレンジポイントの利用も含めて、要検討のIPOになりそうです。

技術承継機構(319A)のIPO新規上場情報

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