今週は12月IPOのブックビルディングラッシュとなっており複数銘柄の申込みが重なっています。水曜BBスタートの5銘柄のBBスタンスを更新しましたので紹介します。

20211208startbb

当方のBBスタンスは仮条件を見てから更新していますので、少し遅くなりますが出来る限りブックビルスタート日までには更新するようにしています。ようやく少しBBスタンス更新は落ち着き始めましたが、今度はブックビル作業が大変ですね。

8日ブックビルスタートのものを少し紹介しておきます。


ZEALS(9255)のIPO新規上場情報 最終評価:C(5)

チャットボットセールスという新規性の高いビジネスを行っていて、セールスマンがAIに取って代わるという世の中の動きを見れば業種的には注目でしょう。しかしながら先行投資が響いて赤字拡大。上場はやや時期尚早のイメージで、それが上場ラッシュ中にわざわざ入っているのがデメリットですね。

期待はするけど上場初値どうか?で仮条件も弱気になっている部分で苦しいかもしれません。吸収金額も100億以上でやや大型のタイプ。買いが入らなかったときの動きが怖いところです。

1,480円(想定価格比: -50円/-3.3%)

初値予想は一応仮条件からはプラスにしていますが、公募付近が関の山で公募割れリスクもなかなか高い銘柄と言えるでしょう。業種の注目度だけでイケイケのIPO地合いにはならなさそうなのがきついですね。もう少し同時上場の銘柄が少なければ、注目されやすかっただけに残念です。


エクサウィザーズ(4259)のIPO新規上場情報 最終評価:C(5)

12月23日上場の中ではこちらが最注目のIPOにはなりそうです。今をときめくAI系企業で、上場前からの出資も多くて話題性高いです。仮条件も引き上げていて海外からの需要もしっかり確認されたかもしれません。

一方、なかなか売り方有利のイグジット臭のするIPOでもあります。300億を超す吸収金額を上場時のIPO地合いがどうなっているかで熟すか熟せないか不透明と言えそうです。かなりギャンブル感が強いですが、こういった銘柄に盲目に参加しないと公募株が手に入らないのも実情。予想会社的にも引き合い強く初値プラスを予想してきそうですし、リスクはあるけど参加するか?という程度になりそうです。

SMBC日興証券主幹事案件。12月IPOに日興主幹事は多くちょっと初値微妙なタイプが多いですが、やはりAI系IPOが最注目のつもりではないでしょうか?

1,300円(想定価格比: +250円/+23.8%)

BBスタンスはC評価、初値予想は注目度で強弱分かれたときに良い方に出ればという条件でプラス予想にしています。勢いに乗っていれば1,300円ぐらいまで見込めそうです。


ニフティライフスタイル(4262)のIPO新規上場情報 最終評価:C(5)

12月のIPOラッシュを全銘柄BBスタンス更新していると、ニフティライフスタイルのようなインパクトに欠けてしまう銘柄は初値には不利に映ります。

事業に対する規模感と上場日の買い意欲的なものを天秤にかけると初値は厳しいのではという結果になりました。BBスタンスはC評価、初値予想的には公募同値ぐらいを予想しています。

この銘柄に関しては予想会社の評価のほうが当方より高く出るかもしれませんね。

2,000円(想定価格比: +30円/+1.5%)

単純に業績のグラフなどみてたら、時期が違えばB級評価で自信を持って初値プラス狙えてたのになぁという印象です。


Green Earth Institute(9212)のIPO新規上場情報 最終評価:C(5)

グリーン化学品事業という特殊な技術系銘柄ということで面白みはあります。しかしながらVCジャブジャブイグジット案件で上場ラッシュでどうかですね。仮条件はやや強気、海外配分も予定でこの状況ですから一定数の需要は確認されたと言えるかもしれません。

上場ラッシュでは「やはり注目度が大事」となりますと、そこそこ注目度は高い事業内容です。それでも12月24日は前例があまりない7社同時上場ですので、もっと安心感のあるレベルのIPOスペックで上場して欲しかったところもあります。

総合して最終評価はC評価としています。こういったIPOに手を出さないと儲けになりにくいのも実情ですので、地合いを確認しつつの参加検討になりそうです。

1,300円(想定価格比: +240円/+22.6%)

初値予想は微増プラスとしました。仮条件引き上げているのですからなんとかして欲しいものです。


タカヨシ(9259)のIPO新規上場情報 最終評価:C(5)

地産地消ブームに乗って業績が伸びた千葉本店の小売・卸売系事業。セクターはサービス業。野村證券主幹事にしては想定価格に割安感があると感じるのは業態のイメージからか?ただ、仮条件はやや引き上げている。

悪くないIPOなのだが、12月24日の7社同時上場に入ってしまうと注目度で苦戦。初値期待度がかなり下がってしまう。何かしらプラスで終われるポイントはありそうなIPOということでC評価の微妙判断とはするものの、それなりにブックビルは参加姿勢で良さそう。

ただ、野村證券主幹事なので当選妙味に欠ける。

1,700円(想定価格比: +210円/+14.1%)

初値予想は微プラス決着とします。しかし12月24日は予想外の決着になる銘柄が多そうで、一つのIPOではなくIPO全体を通してプラスになればいいぐらいの考えでいたほうが良いかもしれない。


以上、8日(水)は5銘柄のブックビルがスタートします。振り返れば全てC(5)という一番微妙な評価となってしまいました。はっきりしない予想は申し訳ないですが、本当に微妙な部分が多いIPOが上場ラッシュに入ってくるために評価しづらいというのもポイントの一つでしょう。

やはりIPO全体(12月IPO上場ラッシュ全体)を通してプラスマイナスも経験しながら、総合的にプラスに儲かればいいという見方が良さそうです。IPO好きなら基本積極参加でお祭り気分は味わいたいですね。

株主優待+新規公開株カレンダー

202112ipogcal

私はGoogleカレンダーで予定を無料公開していますのでスケジュール管理にお使いください。自身のGoogleカレンダーに読み込むことが出来、自動更新されて便利です。

今後のブックビルの予定ですが、

  • 12月9日スタート 5件
  • 12月10日スタート 1件

と続きます。9日までは新規にブックビル期間が開始するIPOが多いので、非常に多く申込みが重なっています。抽選申込期間もボチボチ始まっている銘柄もありますので混乱やミスしないように気をつけたいですね。