本日は6社同時上場予定+1社が前日値付かずということから7社のIPOの初値値付けということになりました。同日のレポートは1ページに纏めておきたいので、長くなりますが初値と初日の状況をまとめておきたいと思います。
まずはサクシード(9256)から。
初値売りで約1.1万円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。
【サクシード(9256)】(公募価格1,560円)
初値:1,671円(公募比: +111円/+7.1%)
高値:1,680円
安値:1,403円
終値:1,409円
出来高:1,663,200株(公募売出総計:750,000株)
こちらはSBI証券主幹事の塾経営などサービス業セクター。初値は無事にプラスでしたが1枚あたり1万程度と物足りない結果となりました。その後、すぐに公開価格割れとなっており引きにかけて下げていて終値は1,409円。結局初日で公募割れ状態です。
こういう動きばかりですとIPOって何なの?レベルで参加することが悲しくなりますね。ちょっとやりすぎた上場ラッシュのツケはしっかり払ってもらうには参加者がのめり込みすぎないように、引く時は引くというのを覚えないといけないようです。
SBI証券主幹事ですのでチャレンジポイントの換算もしておきます。
1.11万x2枚セット÷230P≒97円となりました。1P100円ぐらいですね。落選のたびに100円玉貰ってるレベルの結果ですね。まぁ、何もないよりマシでしょう。
こちらはニアピン賞がでました。ごくう様が1,670円でニアピンです。
読者予想はSBI証券お決まりのやや高めに出てしまい2,000円超えの予想でしたが、甘くはなかったですね。やはり上場ラッシュでは地味感が出ただけで評価が低くなってしまいますね。
次に網屋(4258)。
初値売りで約1.3万円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。
【網屋(4258)】(公募価格1,970円)
初値:2,100円(公募比: +130円/+6.6%)
高値:2,216円
安値:1,971円
終値:1,988円
出来高:3,083,300株(公募売出総計:1,029,600株)
初値は少し上の2,100円でした。2,000円は超えましたがやはりいつものような評価はされないIPO地合いになっています。高値で2200円あたりが精一杯。初日の動きもほぼ2,000円付近で落ち着くというIPOに見えない動きですね。なお、出来高は公募売出総計の3回転ですので、多少の売買は感じられます。
これは明日以降はさらに売買は下がっていきそうですので、あまり買い手が入るイメージが掴めません。セキュリティ関連で物色が回ってきた時に注目されて伸びるかどうかになりそうです。中期的に1回ぐらいは相場作りそうなイメージですがどうでしょうかね?
あまり儲けにならなかったイメージですが、岡三証券主幹事で、岡三オンライン証券からいつかはIPO当選したいという思いがあります。今回はラッシュ期に入ってしまいましたが、隙間上場も結構してくるので、次からはラッシュ期には上場させないように進めてほしいですね。
こちらはピタリ賞がでました。ベイジアン様が的中です。
こちらも読者予想は良いときのIPOのイメージで予想されていて2500円超えでした。残念ながら上場ラッシュでも甘い期待をするほうが間違いだったようです。しっかり反省して出直したいところですね。そしてここまでが6社中初値プラスだった銘柄です。ここから暗い公募割れ銘柄の紹介となります。
3つ目にリニューアブル・ジャパン(9522)。
初値売りで約1.37万円のマイナスです。公募当選者の方、残念でした。
【リニューアブル・ジャパン(9522)】(公募価格1,800円)
初値:1,663円(公募比: -137円/-7.6%)
高値:2,063円
安値:1,620円
終値:2,063円
出来高:2,512,100株(公募売出総計:4,571,000株)
リニューアブル・ジャパンは引受価格での公募割れとなりました。しかしながら初日で公開価格奪還、そして高値引けとセカンダリーが好調というここ数日のIPOの中では逆の流れのIPOです。まぁ、公募割れということで公募組的には残念な銘柄でした。なかなか、値上がりを待って持ち続けるのは難しい相場だと思います。
主幹事のSMBC日興証券的には、この結果なら主幹事としての役割を果たした事になってそうですね。当方、どうも納得行かない部分が多くD評価にしており公募割れでその評価の役割は果たしましたが、初日で伸びるというのは本当に需要を見出すのは難しいなぁと思う次第です。
間違いなく再生可能エネルギーは次のバブル相場として意識される可能性はあります。電気自動車などの流れが進めば、少なくともエネルギー方面での産業改革的なことは起きそうです。このバブルには乗れるなら乗りたいですね。
こちらはピタリ賞がでました。複数の方が1,663円予想で的中でしています。
年明けにアマゾンギフト券の抽選を行いお年玉のイメージで配りますのでお待ちくださいませ。読者予想でもパスが多かったですが、セカンダリー相場は本当に波が荒く読めないですね。
4つ目にサインド(4256)。
初値売りで約2.6万円のマイナスです。公募当選者の方、残念でした。
【サインド(4256)】(公募価格3,250円)
初値:2,990円(公募比: -260円/-8.0%)
高値:3,370円
安値:2,823円
終値:2,969円
出来高:1,107,400株(公募売出総計:1,340,000株)
サインドはそれほど悪くない銘柄という評価でしたが、荷持たれ感が意識されたのか公募割れとなりました。とりあえず初日のうちに初値奪還のポイントが有りましたが、それが精一杯という状況ですね。出来高も公募売出総計を1回転できておらず買いが少なかったという決着になります。
野村證券主幹事ですのでとりあえず初値奪還で格好だけはつけたIPOになります。どうも値付けが高く感じられますが、それでも湖北工業みたいに上がる銘柄もあるので判断が他の主幹事とは少し違った見方になりますね。
上記の野村證券さんのバナーが怖いですね(笑)。こそっと書きますが、当方知り合いに元野村社員という方がいるので、色々思うことがあります。
こちらはピタリ賞がでました。2名の的中です。
2,990円で2名の的中は何かのサインでもあったのか?レベルですね。高すぎる値付けと少し吸収金額が大きいのは公募では狙わないぐらいに見たほうが勝負しやすいかもしれません。
5つ目にTHECOO「ザクー」(4255)。
初値売りで約11万円のマイナスです。公募当選者の方、残念でした。
【THECOO「ザクー」(4255)】(公募価格7,200円)
初値:6,100円(公募比: -1,100円/-15.3%)
高値:6,400円
安値:5,100円
終値:5,100円
出来高:642,000株(公募売出総計:500,700株)
1枚あたり10万以上の負けはちょっと痛すぎます。値ガサでハイリスク・ハイリターンは承知の上でしたが、ハイリスクの部分がモロに出てしまいました。さらに初日でストップ安の1,000円下げとなっています。公募株を引けまで持っていたらすでに1枚20万の損失です。そんな株券なかなかないですね・・・。
1枚で10万以上初値で下落した銘柄は早々ないので振り返ってみますと、コロナショックの中2020年3月に上場したニッソウがマイナス9.5万。後は2021年11月に7777のスリー・ディー・マトリックスがマイナス9万程度です。振り返ってみても新記録レベルの酷い結果でした。
東証からは買いやすいように1単位50万までに抑えるようにお達しが出る中、クソくらえの想定価格7,200円、もう初日でいきなり50万近くまで下げられています。これはクソくらえで上場に向かった発行会社のザクー&主幹事みずほ証券には「貴様!雑魚!」って叫んでもいいレベルと言えるでしょう。この結果は忘れないように殿堂入りさせておきたいですね。
こちらはピタリ賞がでませんでした。
読者予想的にもハイリスク・ハイリターンという見方で、リスクが最大限結果として表れてしまいました。残念ですが、これが結果ですので忘れないように肝に銘じておきたいですね。
6つ目にFinatextホールディングス(4419)。
初値売りで約3万円のマイナスです。公募当選者の方、残念でした。
⇒Finatextホールディングス(4419)のIPO新規上場情報
【Finatextホールディングス(4419)】(公募価格1,290円)
初値:990円(公募比: -300円/-23.3%)
高値:1,089円
安値:840円
終値:840円
出来高:6,371,200株(公募売出総計:15,475,700株)
本日不名誉な記録を残したもう1社がフィナテキストHDになります。初値は引受価格を大きく超えた990円での決着。さらに初日で下げてストップ安で引けています。初値騰落率76.7%(-23.3%)は今年のIPOで最低の記録です。初値で4分の1になるなんて、想定価格がおかしすぎると暴動が起きそうですが・・・、一応過去を振りけると案外、このレベルの初値結果は毎年起きています。
これがIPOということで、決してローリスク・ハイリターンではなく、ハイリスクハイリターンを選別してローリスク・ハイリターンだけ攻めていると考えたほうが良いですね。ですので、ここに参加して失敗した方もそれほどしょげる必要はないかもしれません。IPOなんてこんなものです。それでも長年続けていれば勝てる証拠は残しています。
我慢する時は、我慢しないといけないなぁと感じるIPOですね。それにしても出来高を見ると公募売出総計の半分もありません。結構、持ち続けている人が多くいそうで、そこは我慢するところじゃないと思いますが、明日以降、少しは株価回復して欲しいですね。
こちらはピタリ賞がでませんでした。
公募割れの予想は多かったですがピタリ賞はありませんでした。当方もD評価で公募割れと予想できたので、まぁ、良かったでしょうか?それにしてもIPOってこんなに苦しいものでしたっけ?「こんなに苦しいのなら、IPOなど要らぬ!」ぐらいの週を迎えています。
最後に、前日持ち越しのラバブルマーケティンググループ(9254)。
初値売りで約35.8万円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。
⇒ラバブルマーケティンググループ(9254)のIPO新規上場情報
【ラバブルマーケティンググループ(9254)】(公募価格1,260円)
初値:4,845円(公募比: +3,585円/+284.5%)
高値:4,990円
安値:4,145円
終値:4,145円
出来高:369,700株(公募売出総計:342,500株)
初値は4,845円と公募組勢には明るい話題のラバブルマーケティングです。1枚あたり35万程度プラスとこれぞIPOですね。しかしながら、これはやりすぎのオーバーシュート初値です。寄ってすぐに特売りからのストップ安で終わりました。出来高も殆どなく初値買いのセカンダリー勢は捕まりましたね。
この銘柄にここまで買いを入れるなら、もう少し他の銘柄を物色して欲しいところです。ここまで極端に強弱を出すから、変な記録づくしの上場結果になったと思います。今日の結果では色々なパターンのIPOが見られますので、明日以降の動きも本当に出方次第で予想しづらくなっていますね。
SBI証券主幹事ですのでチャレンジポイントの換算もしておきます。
35.8万x1枚セット÷500P≒717円となりました。初値高騰のおかげで500円超えのポイント価値がでました。A級評価銘柄にポイントで攻めた方は結果が出て満足でしょう。
こちらはピタリ賞がでませんでした。
4,800円予想は見られたので惜しかったですね。それにしても上場ラッシュでは強弱が付きやすい結果にはなりやすいものの、かなり過激な状況です。上場ラッシュウィークも後2日続くと思うと疲れますね。
以上、7社の初値レポートです。1日に4銘柄が公募割れとIPO地合いは非常に悪いと言えるでしょう。明日明後日も複数銘柄が上場予定で公募割れが多く含まれそうで怖いのと、やや諦らめも感じられます。
⇒【IPO初値結果一覧表】上昇率、損益、その後の値動きなどチェックに
初値結果はチャートなどを載せてまとめて記事にしたいので速報は遅いですが、
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