本日は2銘柄の初値がつきました。片方は公募割れ、片方はややオーバー気味となってIPOらしい動きのある展開でした。どちらも後半にかけて初日の動きが失速しているものの、直近のIPOに物色が行っていたりと目まぐるしさが出てきて、以前のIPOらしさは戻ってきているかも知れません。
まずはヌーラボ(5033)から。
初値売りで約4,500円のマイナスです。公募当選者の方、残念でした。
【ヌーラボ(5033)】(公募価格1,000円)
初値:955円(公募比: -45円/-4.5%)
高値:1,043円
安値:904円
終値:910円
出来高:4,733,600株(公募売出総計:1,939,300株)
初値は残念ながら公募割れでした。引受価格よりは高く初値がついてすぐに公開価格を奪還しています。しかしながら上でも押さえつけるような動きがあり、14時以降はヤレヤレ売りで下げてしまいましたね。このパターンもIPOではよく見られる症状です。明日もSBI証券の主幹事IPOが上場しますので、プレーヤーが次の準備に向かったかも知れません。
出来高は公募売出総計の2.5回転程度、仮条件が想定価格(2,130円)より大幅に引き下げられている銘柄で、ベンチャーキャピタルのロックアップが360日or1.5倍と他のIPOに比べると特殊な部分が多いです。ロックアップ価格の1.5倍は相当意識されそうですが、初日で一旦下げてしまっているので、ロックアップ価格解除はかなり苦しくなってきたような気もします。
SMBC日興証券主幹事でした。これで日興さんは4戦して初値は2勝2敗です。ただ、どの銘柄もIPO公開価格を上回っている時点がありますので、主幹事としての役目は果たしたと言えるかも知れません。
こちらはピタリ賞がでませんでした。
ニアピン賞の条件も956~960円の予想となりますので該当者はいませんでした。今回は仮条件の大幅引き下げの失敗例として後々残りそうです。正直、IPOの想定価格、仮条件に関しては「高すぎるとか安すぎるとか」見る方にとってどっちとも取れますので、健全な市場を考えたらやはり安定しておいて欲しいところですね。
次にM&A総合研究所(9552)。
初値売りで約11.8万円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。
【M&A総合研究所(9552)】(公募価格1,330円)
初値:2,510円(公募比: +1,180円/+88.7%)
高値:2,746円
安値:2,222円
終値:2,292円
出来高:10,814,400株(公募売出総計:1,631,700株)
こちらは人気が出て後場での初値となりました。初値2,510円で2500円のラインも超えてきましたね。これは前日のIPOの結果がかなり影響したのでは?と感じます。期待感の強いIPOですので、このままセカンダリーも上値追いになれば良かったのですが、そう何銘柄も同じ傾向にはなりません。こちらは初値天井型となってしまいました。
出来高はかなりあり、公募売出総計の6回転ほど。今後は急成長が確認できれば伸びていくかもしれないぐらいで見ておきたいところです。事業内容からすると、まだまだ成長余地はあるのでは?とは個人的に思っています。
野村證券主幹事案件でした。しっかりした初値で野村パワーを感じましたね。これで野村證券は4戦2勝1敗、1中止という結果でした。
SMBC日興証券vs野村證券の結果は今回はイーブンと見ておきましょうか?(笑)、どちらの証券会社もIPOではなくてはならない存在ですね。
こちらもピタリ賞がでませんでした。
読者予想の中央値付近は2,000円あたり、私もちょっと初値がオーバーシュートしても2,000円を超えたあたりぐらいかな?と思っていたので、如何に初値が今回は行き過ぎたのか分かりやすいですね。ただ、中長期的にもっと伸びる銘柄であって欲しいですね。
以上、2社の初値レポートです。SMBC日興証券vs野村證券の2日目ですが、初値的には野村證券が勝利となりつつも、初日の動きはどちらも優れませんでした。しかしながら、この6月末はIPOらしさが戻ってきたと思います。ちょっと微妙と思ってもIPOならという動きが見られます。6月末IPOは後2日残ってますが、それなりのパフォーマンスを期待したいですね。
⇒【IPO初値結果一覧表】上昇率、損益、その後の値動きなどチェックに
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