本日は2社の銘柄が初値がつきました。いずれの銘柄も初値はプラスとなり、この弱いIPO地合いの中ではなんとか凌いでくれた感があります。良かったと言えますが、IPOこんなんでいいのか？感もありますね。
まずは西部技研(6223)から。
初値売りで約8,700円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。
【西部技研(6223)】（公募価格2,600円）
初値：2,687円（公募比: +87円/+3.3%）
高値：2,790円
安値：2,525円
終値：2,701円
出来高：2,343,300株（公募売出総計：5,270,700株）
初値は2,687円とプラスを確保しました。仮条件を大きく引き下げて人気面も怪しかったので、この結果は安堵という方も多いでしょう。初日の動きは前場の終わり頃に公募割れ価格まで一旦売られる場面もありましたが、基本的には上に行きたそうな動きをしていますね。出来高は公募売出総計の半分にも達していません。多くの公募売出株が海外配分や親引けとなっているので、流通株が少ない部分が出ていますね。
あまり売り物が今後も出てこないと思うので、想定価格はもともと3,250円だったことを意識して継続してこの価格帯では買いが入るかどうかになりそうです。短期的なIPOとしては面白みはやや小さいIPOでしたね。
私はＳＭＢＣ日興証券で繰上当選となったので、誰かが辞退したものを拾ってプラスになってよかったです。
今のIPOはどうもグロースよりもバリューの雰囲気が出ていますが、この傾向がいつまで続くかですね。
こちらはピタリ賞がでませんでした。
読者予想は公募付近でプラスかマイナスで割れる予想となりましたが、結局微増となってくれたのはやはり「凌いだ」とい表現が適切に感じますね。このような地味案件が公募割れせずに済んでくれたことはありがたいですね。出来高の観察からは、やはり比較的手放しにくい層にIPOが行き渡っている場合は、初値以降安定的な安心感があるのかもしれません。
次にニッポンインシュア(5843)。
初値売りで約1.9万円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。
【ニッポンインシュア(5843)】（公募価格810円）
初値：1,005円（公募比: +195円/+24.1%）
高値：1,036円
安値：837円
終値：870円
出来高：5,174,600株（公募売出総計：1,420,000株）
初値は1,005円で微増という結果でした。とりあえず1,000円を超えて4桁初値でしたが予想よりは弱かったと思います。寄り前の気配ではさらに安く始まりそうな雰囲気もありましたね。初値が付いたあとは良いところがなく終値で800円台、ほぼ公開価格水準まで初日で下げているのは残念なところです。出来高は公募売出総計を4回転弱していますので、セカンダリー組が回転しながら損をしたIPOとなってしまいましたね。
手堅い業種には思いますが、ここまで初日から下げるようですと不安感も強そうです。家賃保証サービスではこの後「全保連」という銘柄も待っていますが、この結果がネガティブインパクトに働きそうで、良く覚えておきたいですね。
それにしてもスカッとしたセカンダリーで儲かりそうなIPOが全然来ないというのは、IPOがいまいち盛り上がらない原因の一つでしょう。上場日初日にストップ高、さらに上値追い！みたいな銘柄が出てくれないとIPOも盛り上がりません。そういった雰囲気の銘柄が10月IPOで見当たらないのが残念ですね。
こちらはニアピン賞がでました。1,010円の予想がニアピンで2名様が的中です。
読者予想の平均は1,200円あたりを超えてもという予想ですので、今のIPO地合いがいかに弱気なのかが分かる結果になったと思います。この後も少し慎重に参加姿勢を考えておいたほうが良いですね。
以上、2社の初値レポートです。
当方は最近セカンダリー視点の記事もnoteにて書いていますので、ここではあまり書けませんがある程度セカンダリーでは想定通りの動きになった今回の2銘柄でした。セカンダリーで簡単に儲けるのなんて至難の業ですので、少しでも頑張ってプラストレードが出来ればと思いますが、もうちょっとIPOイケイケ感が出てくれないと、もともと触っては行けない銘柄が多いセカンダリーで記事を書くのが難しいなぁと感じます。
⇒【IPO初値結果一覧表】上昇率、損益、その後の値動きなどチェックに
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