当方、2017年のFUNDINNO(ファンディーノ)の第一号案件から、すべての案件の情報を掲載して最近では個人的短評になりますが、全案件に目を通しています。

【株式投資型クラウドファンディング一覧表】調達規模、プレバリュー、評価、その後の動きなどのチェックに

もう5年の蓄積になっていますので、現在のECF(株式投資型クラウドファンディング)事情などを振り返ってみたいと思います。年別でざっくり書くと

  • 2017年(ECF黎明期、ファンディーノしかいない)
  • 2018年(同じくファンディーノが1社で頑張るも案件成立に苦心)
  • 2019年(ユニコーン1号案件登場、ファンディーノ厳しい時期あり)
  • 2020年(ECF元年、複数の業者が参入)
  • 2021年(コロナ禍、参入業者苦戦と好調くっきり)
  • 2022年(ファンディーノが件数で圧倒、ECFは選別色強まる)

思えば2020年がECF元年と言ってもいいぐらい参入業者も増えて、活性化が進みそうな時期でした。そこから約2年程度ですが、現在は投資家の選別色がかなり昔に比べて強くなっていると思います。

FUNDINNO(ファンディーノ)

特に業界最大手のFUNDINNO(ファンディーノ)さんが、案件数が多くスーパーマーケットのような取り揃えになっており、ここ最近は案件が切れ目なく出てきています。

成立・不成立も投資家任せの印象で、FUNDINNO(ファンディーノ)的にはもちろん全部おすすめで成立させたいと思って仕事をしているでしょうが、残念ながら取捨選別がかなりされている状況です。それでも投資家数も多く、資金集めしたい会社からはまずはFUNDINNO(ファンディーノ)で募集したいという状況ではないでしょうか?

新しいことに積極的なFUNDINNO(ファンディーノ)さんは業界の改革にも積極的です。最近の案件は特定投資家枠を付けて50万以上の出資が可能な状況にしています。ただし、これが使われているかというと、今のところ人気案件でも大口出資は見られてませんね。大口投資とECFを一緒にしてしまうよりは大口は別口にしたほうがスッキリするのかもしれません。

それでもECF業界の活性化に一番頑張っていて、複数回募集でちゃんとラウンドアップしていることも多いです。逆に数が多い分、解散や清算といった憂き目に合う案件も増えるのは仕方がないところでしょう。

後は東証グロースなどに上場案件として出るような大きなイグジット例を早く見せたいところかもしれません。


Unicorn(ユニコーン) が2番手として盛り上がった2020年ですが、最近は新規案件が少なく感じます。2番手という攻めやすいポジションを活かして、投資家にとって優しいサービスで伸びていましたが、これだけFUNDINNO(ファンディーノ)に件数で差をつけられると量より質をもっと特徴的にしないとというところでしょうか?

ユニコーン

Unicorn(ユニコーン) さんも最近は虎の子の人気案件ディビイさんが最近は満額調達など、間違いなく良い案件はあります。プラットフォームとしては募集側企業にも投資家側にもいい条件を提示するのは難しいところがあると思いますが、2番手ポジション戦略をもっと活かして欲しいですね。


案件100%成立中のイークラウドはこの点で戦略が上手です。明らかに質の確保に強みを持っています。

イークラウド

もともと出る案件全てに興味深さを感じていましたが、最速イグジット案件も出して名を上げましたね。さらにプラットフォームとしての安心感や信頼感が増したと思います。XTechグループの一員というのも大きく、XTechベンチャーズの出資企業がいくつかIPOを出している実情からすると、案件が可能性を感じるものが多いという納得感があります。

募集企業とイークラウドの一蓮托生感もよいですね。他のプラットフォームは繋ぎと支援がメインですが、イークラウドは協業というか共に成長を意識している雰囲気が強いです。


その他、CF Angelsはキャンプファイヤーと手を繋いだ時は、他のおこぼれ案件とかキャンプファイヤー絡みの案件が多かったですが、どうもキャンプファイヤーが手を引いたことで、事業としては注力を減らすかもしれません。どうやら別の募集事業も始めているので、そこで伸びた案件を出す程度になるかもしれませんね。

元GEMSEEのAngelNaviも現在、まだ2つの案件のみです。2022年に新案件を出しましたが、募集期間を延長して無理やり成立させたような気がするので、ちょっと怪しい気がするので様子見しか出来ないなというのが個人的感情です。

個人投資家が投資家登録しておきたい株式投資型クラウドファンディング業者の特徴と感想を随時更新

一先ずはFUNDINNO(ファンディーノ)Unicorn(ユニコーン)イークラウドでその都度出た案件をチェックして、自分に興味がある事業で伸びそうだと感じる案件待ちという状況になりそうですね。