11月には赤字バイオ案件のIPOも登場することになりそうです。2021年の同じくSMBC日興証券主幹事のレナサイエンス以来でしょうか?
【IPO結果一覧】上昇率、損益、その後の値動きなどチェックに(分析版)
なお、医薬品セクターのIPOを過去のものを一覧でみると、あまり上場前に見るべきではない怖いデータが出てきます(現在値の色分けが真っ青です)
SMTP化合物の研究を医薬品に活かそうとしています。急性脳梗塞治療に大きく貢献しそうとのことです。同様の技術で「腎障害」「癌悪液質」に向けた開発も進めています。
想定価格は670円。主幹事はSMBC日興証券です。
吸収金額が想定価格ベースで28.7億円で、東証グロース上場の中型IPOです。
IPOの公募売出数を見ていて特徴的だと思ったのは売出の状況でしょうか?ベンチャーキャピタルからの出資がジャブジャブの企業ですが、上位から下位まで揃って1%強程度の株数を売出している形です。そしてロックアップは価格解除なしの180日です。上場に向けて条件として既存株主にやや厳し目の条件を与えている印象がありますので、IPO公募組に対して配慮しているというか?上場するならこの程度の条件でないと赤字バイオはうまくいかないとなってきているのかもしれません。
過去の赤字バイオIPOの現在値をみると散々ですが、今回も上場初値は状況によってはうまくいく可能性も出したいという意図が見えますね。想定価格も買いやすい価格帯です。
技術内容はSMTP化合物でこれが血栓溶解効果を持っていると研究が進められてきました。東京農工大学において微生物「クロカビ」から発見されたということで、日本の技術が世界の医療分野の発展に寄与するか?という楽しみな研究内容ではあります。
パイプラインの進捗では「急性脳梗塞」の新薬のフェーズがかなり進んでいる状況。まずはここに期待というところで、さらに腎障害などにも寄与したいというところですね。
多くのベンチャーキャピタルが出資していることから期待度の高いバイオ銘柄ではあります。上場で一旦はイグジットということになりますが、売出数が少なくさらにロックアップもきついことから、ここが本当のゴールじゃない姿勢は見えますね。姿勢は見せつつもゴールはゴールですので、ここから市場の評価であったり、開発の進み具合には期待して良いのか難しいところですね。
正直なところバイオ銘柄はギャンブル案件です。IPO初値視点では上場時期とか、IPO地合いの雰囲気を考慮しながら賛否を決めることになるかもしれませんが、こういった銘柄は事業内容に興味あるかどうかで決めてしまっても良いかもしれません。
私は正直、あまり脳梗塞を治す研究は興味ないかもしれません。病気で死ぬ時は死ぬので、どう生きるかに主眼を置きたいタイプですね。もしくはどう生きるかを考えるほうが幸せに過ごせるのではと思ってしまいます。
初値予想もお願い致します。