金曜日に一気に5つのIPO新規承認が出てきました。
1社づつ新規承認時の印象や顔ぶれを見ていきたいと思います。

オービーシステム(5576)のIPO新規上場情報

オービック向けソフトウェア会社として設立。その他、歴史的に日立向けのSIerとして長く運営しています。日立向けの売上が半分程度ですね。いかにもスタンダード上場といった企業です。

想定価格は1,710円。主幹事はSMBC日興証券です。
吸収金額が想定価格ベースで11.7億円で、東証スタンダード上場の中型IPOです。

この会社は沿革をみるのが一番全てを物語りそうな感じですね。目論見書にも数多く「オービック」「日立」の名前が出てきます。40年以上の大口取引の実績が謳い文句ですが、逆に対処しないといけないのは偏っているところにリスクがありますね。

新しいところでは2022年にITイノベーション事業を立ち上げています。事業内容を見ると業務支援パッケージやクラウドシステムなどですので、最近IPOでも複数のベンチャー上場企業が出ている分野で、こういった会社も対応しなくといけないと仕方なく立ち上げている感も否めません。少し古い体質に見えるのはIPOではマイナスですね。

その他、目論見書の表紙付近にあたるトピックの記載ではこれといった目立った技術的内容などは見当たりませんでした。関係先のお仕事とりあえず全部やってます(SI関係)と言う感じですね。

ということで業績に目を向けますが、成長力は感じない横ばい傾向です。期数も50期を迎えますし、いかにもスタンダード上場銘柄系ですね。セクターは情報通信業ですが地味感満載の内容です。

IPOスペック的には吸収金額が10億強で荷持たれ感はない水準、6月21日は同時上場となっていてもう一方のシーユーシーが100億超えの吸収金額となりますので、こちらの軽さが意識はされやすいでしょう。注目度は高くないけど手堅く参加しやすいIPOとして評価されるかも知れません。

公募20万株の内、14.3万株は自己株式の処分になります。やや老舗の企業が上場するということで公募組にとっては参加しやすい工夫はされて登場となりそうです。そういったところから初値はややプラスにはなりやすいと見て良さそうなIPOになりそうですね。とりあえず参加姿勢というのが第一印象になりそうです。

SMBC日興証券のIPOにしては地味系ですね。たまにはこんなのもありという感じでしょうか?

ロックアップは固く、ストック・オプションもないというところは評価して良いのかも知れません。とりあえず安心感と固さのあるIPOとして見られそうです。「安心して下さい。履いてますよ」ってところでしょうか?

オービーシステム(5576)のIPO新規上場情報

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