変わった社名のIPO登場です。株式会社売れるネット広告社になります。なんだか上場するような企業に思えない雰囲気ですが、IPOとして登場ですので見ていきたいと思います。

売れるネット広告社(9235)のIPO新規上場情報

ネット通販の広告事業ですね。ランディングページ制作やクロスセル、ネット広告など総合的に支援するようです。会社のホームページもランディングページのような構成です。商標登録をめちゃくちゃ取っていて気持ち悪さがありますね。

想定価格は1,040円。主幹事は東海東京証券です。
吸収金額が想定価格ベースで10.7億円で、東証グロース上場の小型~中型IPOです。

まず社名からすごいですが、どこから手を付けて調べていけばと言う感じですので、いつもの形で目論見書を追って第一印象の横顔を紹介します。

まずは企業理念、行動指針から「100%」「24時間365日」「最強」といったいわゆるフルコミット的な言葉がしつこいぐらいに並びます。カラーリングも黒と赤で熱くしつこい感じですね。赤は企業の色なのでしょう。気象情報でいうと警報級ですね。

事業内容です。具体的にはEC事業者(クライアント)に対してネット広告やランディングページを提供して売る手伝いをしています。何度もABテストを繰り返して一番売れる形を追求しているようですが、あの縦に長いランディングページってやはり健康食品とか売れるんでしょうね。私はああいうフォーマットが出てきた時点で嫌悪感を抱く方なのですが、恐らく統計を取るとあの形が一番いいのでしょう。

ちょうど似たようなネットマーケティング支援では「ブリーチ」という会社が上場して、売上の相手先が単一に委ねているところが多く、そこが崩れるとガクッと落ちるということが分かり上場後に株価が下落しています。

売れるネット広告社も「フィネス」「ランクアップ」というところの売上の割合が高いですので注意が必要と言えるでしょう。フィネスはサジードリンク、ランクアップはマナラ化粧品という化粧品会社でしょうか?概ね健康食品や、化粧品など美容系を得意としていそうです。

結局「きれいになりたい」という女性の欲求をどういう風に宣伝するとものが売れるかを知り尽くしてはいそうですね。

社長の加藤公一レオさんはネットマーケティングに関する書籍を何冊か出しています。2015年に出しているものが最新のようですが、その中に会社の秘訣と言えるABテストの結果を結構載せているようですので、ネットマーケティングに関わる方は目を通してみても面白いかもしれません。

業績です。直近の動きをみると分かりやすいように2020年を境に下り坂の状態です。この状態で上場というのは如何にも出口に記念上場するかぐらいに感じてしまうのですが、どうでしょうか・・・?主幹事も東海東京証券ということで公募参加初値売りを求めている人からは不安材料です。

BBスタンスは予想会社のレポートも横目に考えることになりそうです。大手のレポートが弱気だと素直にそれに乗りたいところですね。それぐらい怪しさはあります。後は10月下旬の他のIPOとの兼ね合いにもなるでしょう。

売れるネット広告社(9235)のIPO新規上場情報

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