金曜日に登場した2社の新規承認で10月は現在12銘柄の上場予定となっています。1社はすでに中止した中、この量ですのでIPOの出る量としては活況ですね。なお9月が10社ですので、珍しく10月が9月を上回りました。

【IPOサマリー】2001年以降のIPO情報を一覧、グラフ表示

2001年からのIPOの月別数のデータです。グラフにすると分かりやすいですが10月もそこそこIPOは多い時期ですね。

全保連(5845)のIPO新規上場情報

家賃保証サービスの会社です。ちょうどニッポンインシュアという会社も上場しますが、この手のサービスの上場も増えていますね。賃貸契約に必須のサービスになっています。

想定価格は730円。主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券を中心とするSMBC日興証券との共同主幹事です。吸収金額が想定価格ベースで50億円で、東証スタンダード上場では中型IPOです。

この手のサービスは潤沢な資金は必要かと思いますが、吸収金額50億レベルは大きいなとぱっと見で感じました。また本店所在地は沖縄県で、こういうサービスや海外保険サービス、契約事務サービスなどの事務所はちょっと地方都市に置いてあることが多いと思っていますが、沖縄県のIPOは久しぶりと言えそうです。

今どきは本店住所は気にならないですが、少し昔はIPOの初値予想でも本店の場所を意識していて、やはり都心部にある企業の方が高評価になっていました。

本店は沖縄県にあるものの全国約20箇所に営業拠点を構えており、協定会社数も4万以上ですので本店の場所は気にならないところでしょう。また家賃保証契約は最近では賃貸契約では必ず結ぶ(それがないと契約できない)ぐらい一般的になっていますので、まだまだビジネスのパイはあると思います。

とは言え、他の上場会社も出てきていてサービス自体は似たりよったり「保証力の強さ」「回収能力」「最近ではDX化、クラウドシステム化、電子化」が主流です。この分野でも競争は激化してくるでしょう。思っている以上に差別化がしにくい業種ではありますね。

サービスとしてはニーズに合わせて色々用意しているのが特徴です。概算払方式は恐らく多くの保証会社でこの形式で契約して管理していそうですね。契約事務ではウェブ完結にしていてなるべく手間を減らす、そして保険も充実させると一般的には家賃債務保証事業の内容を取り込んでいます。

成長戦略としては「住居用領域」で積み上げた実績を「事業用領域」へ広げようとしています。

またDX化にも積極的で上場時の資金使途もこちらのシステム開発に充てるようですね。家賃保証会社も複数上場企業があるなど競争が激しいですので、この分野が差別化で特徴付けるには頑張らないといけないところでしょう。

業績です。直近ではコロナ禍の影響を受けてかダメージを受けている期がありますが、それを除いては緩やかな成長は感じます。しかし売上の伸びに対して利益は不安定さもありますね。

それほど新規性がなく人気が出ない業種のIPOですので、IPOスペックの部分で公募株が買えるか評価したいところですが、吸収金額の大きさ、この事業でベンチャーキャピタルじゃぶじゃぶの状況は気になります。単価は低めで買いやすさはあるものの、割安感は感じづらい内容。これはかなり迷わせる微妙銘柄というのが第一印象ですね。

主幹事が三菱UFJモルガン・スタンレー証券を中心としており変わったIPO取り扱いが多いところ。うまく船出をさせるのか注目ですが、10月下旬はIPOの数も多いことから注目度で不利なこの銘柄は厳し目に見たいところです。

auカブコム証券 口座開設

auカブコム証券でも当選チャンスがありそうな銘柄です。枚数多く申し込めば手に入る確率は高いIPOですので、広く浅く利益が出る銘柄なのかしっかり精査してBBスタンスを感がないといけないですね。

全保連(5845)のIPO新規上場情報

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