早稲田なんとかって学習塾で上場してなかったですか?という感じの早稲田学習研究会の登場です。なぜ、学習塾に早稲田って付けるところが多いのでしょうか?

早稲田学習研究会(5869)のIPO新規上場情報

小中高の学習塾運営となっています。主に群馬から東京にかけての関東圏(群馬・埼玉・栃木)でたくさん校舎があります。ホームページをみると先生のキャラ立ちが凄いです。

想定価格は910円。主幹事は野村證券です。
吸収金額が想定価格ベースで35.6億円で、東証スタンダード上場の中型IPOです。

まず、何故学習塾に「早稲田」という名前がつく事が多いのか気になって仕方ないので「早稲田」の語源を調べてみました。早稲田とは「凶作に備えて普通の田植えより、早い時期に植える田」のことで、そのような土地を早稲田という地名で呼びます。早い時期にしっかりと育てるという意味があり学習塾にピッタリの名前なんですね。

早稲田ゼミの沿革です。1987年に開業ということで比較的最近な気はします。そこからどんどんと成長していき栃木、埼玉と進出して、現在は東京にも教室があるようです。

部門は3つに分かれていて「ゼミ部門」が小中学生のいわゆる塾と呼ばれるところ。「ハイ部門」は大学受験対策、「ファースト個別部門」は個別指導スタイルです。正直、学習塾運営に関してはIPOとしての新規性はほぼない状況です。むしろ上場会社に「早稲田アカデミー」という会社があるぐらいですので、かなり混同しそうですね。

目論見書のダイジェストでハイライト的に感じたのは「配当性向50%以上」でしょうか?利益余剰金の半分以上を株主に還元することを言っているようなものですので、上場するの微妙とは思いつつも、これだけの餌を見せられたら買いたくなる人はいるかも知れません。子供の塾代大変だからこそ学習塾の株を持っておいて少しでも還元出来ればという親御さんの切実な思いが垣間見れそうです。

業績です。東証スタンダード上場らしい横ばいの成績。成長期待はないかと思いますが、1株利益が80~90円ぐらいになりそうなので、予想PERで10倍程度。割安感も出していますし、キャピタルゲインではなくインカムゲイン狙い向けに見えます。IPO初値目線だけで見ると荷持たれ感のある吸収金額で上場ラッシュ中。地味なので盛り上がりに欠ける可能性が高いですが、長い目で見て参加できるかどうかになりそうです。

初値予想評価は低いけど、悪くない銘柄といった何時もの視点ではない部分では買いという紹介の仕方になりそうですね。主幹事野村證券ですし、しばらく持っていれば悪くない動きをするかもしれません。ただし、学習塾チェーン自体には私はあまりいいイメージは持っていません。「不満は一杯あるが、行かせるしか仕方ない」という親の声が良く聞こえる変な社会だなぁと思ってしまいます。

最近、上記の本を読んだこともあり色々考える所も多いです。面白いので是非読んでみてください。小学生ぐらいの子供を持つ親が読むと面白いでしょう。

早稲田学習研究会(5869)のIPO新規上場情報

初値予想もお願い致します。

IPO初値予想、読者予想の結果と投票所