4月ゴールデンウィーク前のIPOが出てきました。こちら上場予定日が4月25日ですが、最長で5月2日までずれる可能性があるようです。カレンダーを見てみましたが、今年のゴールデンウィークは4月30日~5月2日が平日なんですね。

コージンバイオ(177A)のIPO新規上場情報

化学セクターでバイオ案件ということになりますが、よくある創薬バイオで赤字ギャンブル案件とは違います。創薬ベンチャーなどに研究用の培地などを提供している会社で業績は良いですね。

想定価格は1,840円。主幹事は野村證券です。
吸収金額が想定価格ベースで17.9億円で、東証グロース上場の中型IPOです。

社名がKOHJIN BIO(コージンバイオ)となっているのでKOHJINという英語があって、それが「培地」などを意味するのか?と調べたのですが「考人(考える人)」の意味のようです。なんだそれは・・・。「考人培男」とかにしたほうがある意味斬新かも知れませんね。

余談は置いておいて事業内容を見ていきましょう。

基本は培養系の事業(培地事業)をしており3つのセグメントがあります。「組織培養事業」「微生物事業」「細胞加工事業」です。いずれも既に順調に売上があるということで評価できますね。3つの事業を少し詳しく追っていきましょう。

細胞培地事業は人の組織を採取してから、開発している培地を利用して培養する事業です。再生医療や移植系の細胞治療で使われます。すでに複数の「培地」が製品としてあって質の高さでデファクトスタンダードとなっている感じでしょうか?

微生物事業は培養するものが人体から採取した細胞ではないと考えると良いかも知れません。やっていることはほぼ同じで培養するための培地を提供しています。細菌検査、検診用キット、製薬の品質検査、食品分野への応用も考えられています。

最後に「細胞加工事業」です。組織培養事業に一歩進んで「加工」を加える感じですね。細胞の分化などで増やす時に、例えばがん治療だとガン攻撃細胞を加工であわせるみたいな感じでしょうか?実際の内容はそんなに簡単な話でないと思いますが、「NK細胞」「樹状細胞」「T細胞」とか書いていますが、このあたり「はたらく細胞(マンガ・アニメ)」とか見ておくと少しイメージしやすいですね(笑)。

最後に業績です。バイオ案件IPOとしてはここが特注な部分でしょう。増収増益で高成長を続けています。今期の利益は鈍化しているのが気がかりなものの、それでも予想PERで悪くない内容になるでしょう。赤字バイオギャンブル系が比較対象ではなく、化粧品などの開発をしている化学セクターが比較対象になりそうですね。そう考えると、特段割安でもなく適正価格レベルです。

主幹事野村證券ということで値付けが結構高めの印象ですが、全数公募で売出なし。既存株主上位を見ると医療関係の会社の持ち分が多く、持ち合いして関係したい会社が多いようにみえて期待できますね。この時期の他のIPOの出方次第というのもありますが、個人的にはゴールデンウィーク前にうまく船出となるのでは?と思っています。

強欲バイオと見られて人気がなければチャンスかも知れません。

コージンバイオ(177A)のIPO新規上場情報

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