10月末にやや大きめのIPOの登場です。AIを活かした不動産テックということで期待できそうですね。また、久しぶりの値ガサ案件というのも嬉しいかも知れません。
AIを駆使して不動産開発を行っています。最近は価値算定などにロジックとしてAIを組み込むことが増えているようですが、ここは「Land Creation」と言っていますが、区間の土地をまとめることで新たな価値創出の計算を得意としています。
想定価格は4,030円。主幹事はSMBC日興証券です。
吸収金額が想定価格ベースで156億円で、東証グロース上場のやや大きめのIPOです。
目論見書を見ていきましょう。
まずは事業内容のアウトラインです。目論見書の見出し部分ではこの事業概要を「1」の項目として、業績推移まで「12」の項目で説明されています。非常に読みやすい流れになっていますが、ここではいくつかの項目を抜粋して紹介しようと思います。
「産業変革事業」とという単一セグメントで運用しているようです。不動産の流通事業をAIを駆使しながら、特に「土地をまとめることで新たな価値創出が出来る部分の評価」に強みです。今までは不動産開発会社の経験などが重要でしたが、AIに様々なデータを読み込ませて学習させることで属人化よりも優れた状況になってそうですね。
またそのシステム自体をパッケージ化して次に活用させようとしているのが「Agentic Platform」と呼んでいるものですね。なお、現状の売上のほとんどは「Land Creation」側の実践・実行部分という状況です。
「Land Creation」の説明です。複数の土地を取りまとめることで、新たな開発機会を生み出します。この事自体は別に昔からよくある不動産開発ですが、ここの強みは一体化前から、一体化後の価値計算を最適に出来る部分で、地権者と開発事業者に最適な情報を提供できます。最近はAIを使って不動産の最適価格を算出するのは主流となってそうですが、あくまでも他社は一体化前の単一の不動産売買データでの最適化、ここは一体化後の開発を含めた解析をしている部分、そしてその実績を学習させて、さらにこの手の事業開発の特殊な部分で強みを磨いている模様です。
現状は都市部での事業がメインです。今後も主戦場は都市部を狙っていそうです。一方で不動産再開発には借入を活用と書かれています。今後、金利が急上昇する情勢ですので、この状況だと不動産開発は効率が悪くなりそうなのは要注意です。逆に今までが低金利過ぎて、以上な首都圏の不動産価格値上がりでしたので、急落ではなくソフトランディングできるかの方が注目点でしょうか?
もう一つの事業「Agentic Platform」の紹介です。これはどの分野でも最近良く行われている、AIエージェント活用の分野ですね。日々の不動産開発に関わる様々な業務で同じようなタスクでAIに任せるものを任せてしまうフローをパッケージ化してそうです。この手のAIエージェント化はいろいろな分野の日々の業務で進み始めていますね。本屋に行ってもAI活用などで売られているものは、大体こういったことが書かれているなぁと立ち読みしていて感じます。少し前は「パソコン使えないと仕事できないよ」から、恐らく「AIエージェント活用できないと仕事できない」なんて社内で言われる時代になるのでしょう。
今後の成長戦略はシンプルです。まだまだLand Creationだけで高い成長率での拡大を実現可能となっています。そこにAgentic Platformを上乗せしようとしていますが、やり方はM&Aを考えているようですね。トグルのシステムを使ったほうが伸びるという経営判断になればM&Aの実現もまんざらではないでしょう。
最後に業績です。不動産開発なので一つの案件の売上が大きそうです。直近の利益の伸びが凄まじく、不動産仲介関係では粗利も高いことから、今も倍々で伸びていますが上場後も大きな成長に期待できます。2027年9月期の予想PERで15倍程度になりそうで、2025年実績でPER100倍近く、不動産業セクターでもいわゆるテック企業という扱いで見たほうが良いですね。
また今回想定価格が4,030円と久々に値ガサなのも特徴です。ストック・オプションの行使価格を見ても分かるように2025年→2026年の半年で行使価格の評価が約3倍になっています。半年で3倍の伸びを考えれば、今の評価も十分倍々ゲームまで見込めるという判断もできそうです。
SMBC日興証券からなかなか期待度が高く、面白いIPOが登場したと考えています。もちろん値ガサということはリスクも上がりますし、吸収金額も大きいので初値は需給で不透明という見方もできます。しかしながら、個人的には久しぶりに1枚あたりの利益幅が大きくなりそうなIPOが出てきたと第一印象では楽しみに感じています。
初値予想もお願い致します。







