Unicorn(ユニコーン)の13号案件が公開されました。「建築設計xAI」とAIという文言を取り入れていますが、社名は「適正地盤構造設計」と固く地味な印象ですね。
このところUnicorn(ユニコーン)さんは地味案件が続いているというのが率直な感想です。
前提として新築木造住宅では「最新の耐震基準」というものがあるようですが、「基盤の構造計算」というものは義務化されておらず、コスト面の問題から厳しい耐震基準の家を建てていない戸建てが非常に多いという問題があるようです。
その構造計算をデジタル化の技術で、しっかり対応できるようにしようというのがこの会社の差別化の部分です。ただ、AIの内容は現状図面などをデジタル化に落とし込むOCRだけだと思います(今後、構造計算にも取り込む予定)。
個人的には最初から建築CADを利用するなどしていれば、こんな面倒なことが起きなさそうだし、構造計算もCADシステムに取り込めばいいと思うので、技術面の強みというところではそれほど良さを感じていません。
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株式会社適正地盤構造設計の株式投資型クラウドファンディング情報
■募集要項
目標募集額/株数 10,200,000円/600株
上限募集額/株数 51,000,000円/3,000株
募集価格 1株当たり17,000円
最低申込金額/株数 85,000円/5株
上限申込金額/株数 425,000円/25株
1株17,000円で申込は5株から25株です。最低申込金額が85000円と低めの設定ですね。Unicorn(ユニコーン)さんとしてもやや地味系案件と評価していそうです。
ビジネスの進め方はこの1枚の画像に集約されていると言えるでしょう。今まで構造計算をされずに建てていた家では、過剰な杭打ちによって無駄なコストが掛かっていました。そこにしっかりとした構造計算で無駄な杭打ちを減らすことによるコスト削減、さらに耐震に強い家が建つという「安くて良い家が建つ」サービスを広めるというところでしょう。
- 適正地盤構造設計は広まれば、構造計算の仕事手数料でWin
- 工務店などもお客さんに安く耐震的に良い家が建つ説明ができてWin
- 施主も安くて耐震的にいい家が建つのでWin
と全方面にWin-Winの仕組みになります。多くの木造住宅を建てている工務店などにサービスとしてしっかり広められるかが鍵でしょうか?販売力としてはIPOでも目にした上場会社「地盤ネット」と連携しているようです。
経営者のもともとの思いは、耐震構造に優れた方法があるのに現状でもコストの問題で目をつむっている状態、そこに地震大国で何度も壊れる住宅を見てなんとかしたく、こういった事業をしていると言えそうです。応援したいですが、コストの問題で目をつむっていたところですのでビジネス的にうまく進めないと進展しません。そこを全方面のWinの仕組みでなんとかしようとしているのは評価できそうです。
マイルストーンでは今回はIPOの文言は見当たりません。この辺りはちょっと期待度的に疑問点もあるのかもしれません。実際、VCやプロ投資家の出資が入っていないのが気になります。
株式投資型クラウドファンディングで投資するような案件なのかはしっかりと選別したいですね。私はどうしても不動産市場に対する不信感が根強いところがあるのですが、こればかりは人によりそうです。不動産は衣食住の一つですから、生活に必要不可欠で儲かるビジネスという人もいるでしょう。
プレバリュー(募集前時価総額)の低さや最低申し込みが85,000円から、1株17,000円という価格にはバリュー面での魅力は感じると思います。
最後にUnicorn(ユニコーン)の定番、株主優待も見ておきましょう。
「ソーシャルディスタンスマスク」1枚を贈呈する予定とのことです。2021年2月以降なので到着が随分遅いですが、期待せず頂く程度でいいかと思います。個人的には普通にサージカルマスクが欲しいです・・・。
Unicorn(ユニコーン)は現在キャンペーンで投資家登録だけでアマゾンギフト券1,000円分貰えます。キャンペーン期間は11月10日までなので急ぎたいですね。
地震大国の日本では本来、耐震性の高い技術があって活かせるならば活かして家造りをする必要があると思います。それがコストや人件費の問題でないがしろにされていたなら、新しい技術によって解決するというのは是非流行って欲しいところです。