2021年11月19日は8社の新規上場承認が出ました。これで月曜から金曜にかけて3→3→5→7→8と26件のIPO新規承認が一気に登場したことになります。さすが12月IPOは30件を超えると言われていただけあります。これで12月は31件の上場予定になっています。

情報をまとめるだけでも大変ですが、重要なのはこの中からしっかり選別して狙いのIPOを定めておくことでしょう。これだけ数があると、いろいろなところに歪みが出るはずです。この歪みが必ずチャンスになりますので対応していきたいですね。

まずは前半戦として4社同時に横顔を紹介したいと思います。

タカヨシ(9259)のIPO新規上場情報12月24日上場予定

takayoshi

「わくわく広場」という地域産直の食品などを置く店舗運営です。関東を中心に現在は全国122店舗を展開しています。「道の駅」の野菜コーナー的な雰囲気でしょうか?

想定価格は1,490円。主幹事は野村證券です。
吸収金額が想定価格ベースで24.2億円で、東証マザーズ上場の中型IPOです。

パット「わくわく広場」っていう名前を見たときに、ちょっとしたらちょくちょく居抜きで入っては消えるお年寄り向けに怪しい健康食品や健康器具売ってそうな会社かと思いましたが全然違いました。地産地消を実現しようとしている小売サービス業ですね。

takayoshi_position

目論見書の事業ポジショニングが分かりやすいです。こういう企業が上場するのは応援したくなりますが、期数は結構経っていて設立50年以上のオールド企業です。

長く運営していて上手くいかない店舗閉鎖と新規出店を繰り返しているようですね。このところ地産地消は需要が高そうなので、世の中的には後押しされそうな事業です。

業績はほぼ横ばい感がありますね。気になったのはストックオプションで1円ストックオプションが大量にあるので、上場することで運営側はかなり儲かりそうですね。

野村證券の案件ですので、とりあえず格好は付けた結果を見せてくれるのではないでしょうか?

LINE証券

LINE証券でも狙いたいですね。今なら口座開設時のキャンペーンがCM記念で増額しているのでチャンスです。私もこういう時期に口座開設したかったです(泣)


CS-C(9258)のIPO新規上場情報12月24日上場予定

csc

「C」を意識した会社ですね。会社のロゴも5つのCが入っています。事業内容はローカルビジネスに特化したDX支援系企業です。ちなみに5つのCは「CLIENT」「COUNTRY」「COMMUNITY」「CONSUMER」「CHILDREN」のようです。

想定価格は900円。主幹事はSBI証券です。
吸収金額が想定価格ベースで19.4億円で、東証マザーズ上場の小型IPOです。

「C-mo」というSaaS型の統合マーケティングサービスが中心です。

cmo

簡単な操作で「デジタルマーケティング」が出来るプラットフォームを用意している模様です。ローカルビジネスでは日々の運営でマーケティングなどに手間を掛けられませんので、簡単にできて高機能(DX化的な)ものは求められていそうですね。

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高い成長率で伸びていたものの直近は下げていました。これはコロナ禍の影響でしょうか?ただ、しっかり利益を出して成長している企業ですのでIPOでも人気が出そうです。

SBI証券主幹事案件で単価が低めの案件です。枚数もそれなりですので当選期待が高いですね。

IPOチャレンジポイントの利用は単価的に旨味は低いかもしれませんが、最近のインフレ状況を見ていると、どうのこうの言ってられないので使ってくる人はいそうです。SBIネオトレード証券なども駆使して少しでも当選確率を上げたいですね!


Green Earth Institute(9212)のIPO新規上場情報12月24日上場予定

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東大発の化学ベンチャー企業ですね。ユーグレナを彷彿させるような技術内容です。バイオリファイナリー技術で「植物原料から化学品」を作る技ですね。まぁ、技術内容は凄そうです。

想定価格は1,060円。主幹事はみずほ証券です。
吸収金額が想定価格ベースで46.8億円で、東証マザーズ上場の中型IPOです。

目論見書をみると事業内容にはかなりワクワクしますので、サラッと読んでみるのをオススメします。

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昨今「SDGs」が企業活動に問われていますが、まさにど真ん中といえる技術開発ですね。目論見書にもSDGsの17のゴールのうち6つに寄与と書かれています。しかもかなり寄与しそうな技術内容です。

すでに技術的には出来上がっており、これからは各市場の参入フェーズとなっていて上場を果たしました。これは期待感で買われるタイプですね。

gei_gyoseki

業績は売上は急拡大しそうで、利益も赤字継続でしたがこれから黒字反転して伸びそうな雰囲気はあります。この状況で赤字で厳しいと見る人は少なく期待感のほうが強いでしょう。

一方、既存株主にはVCなど豊富で一旦のイグジット臭は感じられます。それでもIPOならこういった銘柄が伸びてくれることが嬉しいなぁとイチIPOファンとしては思いますね。

上場ラッシュ中でもありますしBBスタンスは厳しくジャッジしたいともいますが、こういう銘柄は先々のことも考えると大化けして欲しいですね。


エフ・コード(9211)のIPO新規上場情報12月24日上場予定

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再びDX支援系企業の登場です。UI/UXのデータ解析・分析で最適なマーケティングを提供するプラットフォームのようです。

想定価格は1,820円。主幹事はSBI証券です。
吸収金額が想定価格ベースで3.34億円で、東証マザーズ上場の小型IPOです。

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強みとしてはCX領域のデータがかなり積み重なっていて、最適なCX体験とは何かというのをかなり熟知している部分でしょうか?やはりデータ命と言えるかもしれません。

流行りのSaaS系ですし、とりあえずIPO的にも人気は出そうです。また小粒感のあるIPOですので需給面でも上場ラッシュでも問題なしといったところでしょうか?SBI証券主幹事というのもチャンスがありそうで嬉しいですね。

SBI証券は口座を持っている人が殆どでしょうが、これから投資する若い世代の方もIPO申込を上場ラッシュで始めたいなら持っておかないと話にならない口座です。

fcode_gyoseki

業績は売上は順調に伸びていて、利益は反転攻勢でこれから伸び基調ですね。DX支援企業も上場会社が増えてきて似たようなライバル企業も増えています。競争激化で頭打ちになるのはいつになるのかは見ておきたいですね。

まだまだDX支援は伸びるとは思いますが、ちょっと以前ほどIPO人気業種とは言えない結果も見えています。


以上、金曜日新規承認8社の前半4社分の横顔をまとめて紹介しました。

なお紹介した4社はすべて12月24日の金曜日クリスマスイブ上場です。現在7社同時上場となっていて、クリスマスイブ祝日じゃないし、金曜日だしで、狙われる日にちでしたね。

黒澤が保有している全証券会社の特徴と感想を随時更新

2001年からのIPOで調べましたが7社同時上場というのは見当たりませんでした(6社同時は何度かあり)。20年に一度の上場日イベントになりそうです。

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